マツダ 低燃費車で躍進。エンジン技術磨き再生

自動車業界でマツダが存在感を高めている。
業績の急回復を支えるのは、円安など外部要因だけではない。独自の低燃費技術「スカイアクティブ」搭載車の相次ぐヒットや生産現場の改革が原動力となった。5月にはトヨタ自動車と提携拡大で基本合意。世界生産台数が国内5位の中堅メーカーにとって、独自技術をどう進化させるのかが今後の成長の鍵を握る。
 
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◇挑戦と幸運
 「挑戦と幸運が成功の秘訣(ひけつ)だ」。2006年に着手したスカイアクティブの開発を指揮したマツダの金井誠太会長は、こう振り返る。従来、車種ごとに進めていた新型車開発の手法を大きく転換。11~15年度に発売する小型車「デミオ」やスポーツ用多目的車(SUV)「CX―5」、オープンスポーツカー「ロードスター」などタイプの違う車を一括して企画することに挑戦した。
 08年のリーマン・ショック後、連結純損益が4期連続の赤字となり、2度の公募増資を迫られるなど苦しい状況に陥った。しかし、「リーマン・ショック前の2年間で新技術の構想を固めていたことが幸運だった」(金井会長)という。ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)が話題を集める中、新興国を中心にガソリンやクリーンディーゼルのエンジン車の需要が今後も伸びると判断し、エンジンの低燃費化に照準を絞った。
 複数車種の一括企画により、車体の基本構造の共通化や、需要に柔軟に対応できる生産体制も実現。広島県府中町の本社工場では、ガソリンとディーゼルの全エンジンを1本のラインで組み立てられるようにし、車種ごとの好不調に左右されず稼働できるようにした。
 11年度以降相次いで投入したスカイアクティブ搭載車は、統一した「魂動デザイン」も評判となり、予想を上回るヒットを連発。純損益は13年3月期に黒字に転換し、15年3月期は2期連続で過去最高を更新した。
 
◇トヨタも「マツダに学ぶ」
 トヨタの豊田章男社長は、マツダとの提携拡大を発表した5月13日の記者会見で「提携で多くのことを学ぶ良い機会をいただいた」と、マツダを持ち上げた。グループで世界年間1000万台を販売し、HVや燃料電池車(FCV)技術をリードするトヨタも、スカイアクティブの魅力を認めた形だ。
 一方、世界販売台数が150万台に届かないマツダに、トヨタや日産自動車<7201>、ホンダ<7267>のようにエコカーを幅広く開発するのだけの資源はない。バブル崩壊後の経営難で傘下入りした米フォード・モーターとの関係もリーマン・ショックを機に薄れ、独り立ちを迫られたマツダにとって、トヨタは頼れるパートナーとなる可能性がある。
 スカイアクティブ全面搭載の新車は既に6車種が発売され、第1世代は2車種を残すのみ。16年度以降、次世代のスカイアクティブ車を順次投入する計画で、「20年には世界で販売する新車の平均燃費を08年比で5割改善する」(小飼雅道社長)と高い目標を掲げる。マツダが、消費者にとっても、競合他社にとっても魅力的な存在であり続けられるかどうかは、低燃費エンジン技術のさらなる進化に懸かっている。
時事通信

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by ganbaremmc | 2015-06-10 08:47 | マツダ | Comments(1)

Commented by 初代ek元ユーザー at 2015-06-10 12:53 x
低燃費エンジンやデザインの魅力もありますが何よりも現在の国産車メーカーで唯一、運転する楽しさに拘るメーカーというのが、車好きからじわじわと指示されているような理由の一つだと思います。

残念ながらライバルメーカーの多くは燃費や室内空間の広さ程には運転の楽しさには拘ってないように思えます。あのスポーツカーに強いスバルでさえ殆どの車種はMTの設定がなく、燃費重視のCVTのみだったりする位ですから。