車大手が相次ぎ最高益 4~9月、北米好調・円安で

自動車大手の業績拡大が続いている。2015年4~9月期は本業のもうけを表す連結営業利益が富士重工業は前年同期比約5割増、マツダやスズキも1~2割増え、そろって過去最高を更新したようだ。日産自動車も5割程度の増益となり最高益に迫る。国内や新興国市場が減速する中、収益源の北米で販売を伸ばし、円安効果も利益を押し上げた。自動車の好調は部品や素材など幅広い取引先にとって恩恵となりそうだ。

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富士重、マツダ、スズキの営業利益はいずれも会社計画を上回り、4~9月期予想を示していない日産も05年4~9月期の最高益(4115億円)に迫りそうだ。トヨタ自動車も営業最高益を更新した公算が大きい。 車7社合計でみても2年連続で最高益になったとみられる。軽自動車増税で低迷する国内やインドネシア、タイなどアジア新興国の減速を補ったのが北米の好調だ。 15年の米新車販売は低金利やガソリン安を追い風に14年ぶりに1700万台に達する見通し。とくに利幅の厚い多目的スポーツ車(SUV)が売れており、富士重は「フォレスター」、日産は「ローグ(日本名エクストレイル)」など競争力の高い新車を投入して稼ぐ力を高めている。スズキはシェア首位のインドでの販売増がけん引した。 各社とも金融危機後に増産投資を極力抑制してスリムな収益体質になっており、販売増が利益の伸びに直結しやすい。欧州勢などと比べても増益率の高さは目立つ。
円安効果も大きい。今4~9月期は1ドル=121円程度と1年前より約18円円安になり、各社の収益を押し上げた。対ドルの円安効果は富士重と日産で1000億円規模に膨らんだとみられる。ロシア・ルーブルやブラジル・レアルなど新興国通貨安のマイナスを上回ったようだ。 世界最大市場の中国では減速懸念も強まっているが、今のところ影響は軽微だ。1~9月の中国販売は日系でシェア首位の日産が2%増、マツダも13%増えている。中国事業の利益は経常利益以下に反映される。 新興国景気が減速するなかでも車各社は好調を維持した。自動車関連は上場企業全体の利益の2割程度を占める最大の稼ぎ頭であり、取引先への波及効果も期待できそうだ。 先行きには不透明感も漂う。中国市場のさらなる減速懸念に加え、独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題がディーゼル車の販売などにどの程度影響を与えるかは見通しにくい。各社は11月上旬に4~9月期決算を発表するが、下期の収益計画は上期に比べ伸びが鈍る可能性がある。
日本経済新聞
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by ganbaremmc | 2015-10-27 08:55 | ニュース・その他 | Comments(0)