トヨタ 新型「プリウス」期待と不安

トヨタ自動車の新型「プリウス」の発表が間近に迫り、整備や中古車などの周辺業界でも市場への影響を注視する動きが強まっている。3代目プリウスの発売後にトヨタから点検、修復の最適手法や注意点の無償供与を受けた整備業界は「4代目も同様の措置を取ってもらいたい」(業界団体幹部)と期待を寄せている。3代目プリウスの在庫が大幅に増加すると予想される中古車業界は「タマ不足が解消されて市場が活性化するかも」(オークション会社)と前向きにとらえる一方、「在庫が増えて値崩れが起きる可能性がある」(中古車小売店)と警戒する声も出ている。

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 トヨタは、9日に新型「プリウス」の発表を予定している。4代目はクルマづくりの構造改革「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」のコンセプトを反映した第1弾モデルで、「走る」「曲がる」「止まる」といった基本性能を飛躍的に高めたモデルだ。3代目を発売した09年当時と異なり、プリウスよりも低価格の小型HV「アクア」もラインアップしている。このため、「新型プリウスは先代のように大量に販売するだけでなく、クルマとしての評価を高めることに軸足を置いている」(グループ関係者)。
 ただ、HVのベストセラーカーに対する市場の期待は高く、販売店での先行予約が始まった10月から全国のトヨタディーラーで受注が積み上がる形となっている。「3代目を購入して1、2年しか経過していないのに購入を決めたユーザーも多い」(東日本のトヨタ販売店)としており、一定以上のレベルで新車、整備、中古車市場への影響が出てきそうな情勢だ。
 分解、車体整備業界は新技術が多用されることになるTNGA対象モデルについて、サービス技術の高難度化を不安視している。このため、「トヨタさんには、ディーラーだけでなく専業の整備工場も技術にキャッチアップできるような施策を打ってもらいたい」といった声が各所から上がっている。
 一方、新車市場と連動してダイレクトに影響を受ける中古車業界には「ヒット車の投入がマーケットの動きを刺激して慢性的な在庫不足につながれば」という期待感がある。ただ、トヨタが9月と10月に新商品の外観、技術情報を公表したため、3代目は早い時期から商談が止まる格好となった。販売会社によっては3代目の新車在庫を抱えているケースもあり、今後は様々な形で中古車相場に影響が出てきそうだ。中古車の大手販売会社は「来年、新型の納車が本格化して3代目の相場が値崩れする前に、持っている在庫を売り切りたい」と厳しい見方もしている。
日刊自動車新聞

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by ganbaremmc | 2015-12-03 07:23 | トヨタ | Comments(0)