日産「リーフ」の走行距離が500km以上に!?

オートモーティブエナジーサプライ(AESC)は、「第7回国際二次電池展」(2016年3月2〜4日、東京ビッグサイト)において、日産自動車のハイブリッド車や電気自動車「リーフ」などで採用されているリチウムイオン電池を紹介した。

00000


電気自動車用リチウムイオン電池は2018年までにエネルギー密度を現状の1.3倍以上に向上し、日産自動車向けに供給する。「単純な比較は難しいが、電気自動車の走行距離を従来の1.5〜2倍に伸ばせるのではないか」(同社の説明員)としている。 日産自動車の電気自動車「リーフ」に搭載されているリチウムイオン電池のセル (クリックして拡大) 【AESCのポータブル蓄電池「ポーチク」などその他の画像】  AESCが現在量産している車載用リチウムイオン電池は、正極材にニッケル酸リチウムを配合したマンガン酸リチウムを使用している。セル当たりのエネルギー密度は157Wh/kgだ。  
電気自動車の走行距離の短さを改善するため、コバルト酸リチウムにニッケルとマンガンを組み合わせた三元系の正極材でエネルギー密度を高めたリチウムイオン電池を開発する。エネルギー密度は200Wh/kg以上を目標値とし、2018年に製品化する。エネルギー密度が200Wh/kgまで向上すると、電気自動車の走行距離はおよそ1.5〜2倍程度まで延長できる見通しだ。  
三元系の正極材に変更しても、コストは現行のセルと同等で、セルの設計も大きく変更する必要がない。ただし、エネルギー密度を高めることによる安全性の向上が課題となる。組電池として車両に搭載するためのパッケージもエネルギーの高密度化に対応して開発中だ。  日産自動車の「リーフ」は2010年の発売当初、走行距離はJC08モードで160kmだったが、一部改良を重ねながら走行距離を延長してきた。2012年11月の一部改良では、80kgの車体軽量化や回生ブレーキの効率改善などにより、JC08モードの走行距離は228kmに伸びた。2015年11月には、従来の24kWhから30kWhに容量を増やしたバッテリーを搭載するグレードを新たに設定し、走行距離はJC08モードで280kmとなった。  
AESCが開発中の高エネルギー密度のリチウムイオン電池がリーフの次期モデルに採用された場合、JC08モードの走行距離は420〜560kmとなる。コストを大幅に増やさずに走行距離を延長できれば、電気自動車の普及に弾みがつきそうだ。 車載以外にも展開拡大、ポータブル蓄電池「ポーチク」を発売  AESCは、車載用から事業をスタートさせたリチウムイオン電池を、車載用以外にも展開し始めている。その1つがポータブル蓄電池「ポーチク」だ。2015年8月からAESCのオンラインショップで販売を始めた。「災害などの非常時に電力が止まった過去のある離島や地方などで販売が伸びている」(AESC 社長の加東重明氏)という。 ポータブル蓄電池「ポーチク」。リーフと同じリチウムイオン電池で信頼性と安全性を確保している。
ポーチクは車載用と同じリチウムイオン電池を採用し、信頼性と安全性の高さを特徴とする。航空機で機内持ち込みが可能なスーツケースと同程度の大きさのため省スペースで、キャスターも付いているので移動させやすい。バッテリー容量は1000Whと2000Whの2種類で、家庭用のAC100V電源で充電できる。充放電を2000回繰り返しても80%の電池容量を保持し、購入後5年は50%の容量を保証する。 リーフのリチウムイオン電池を使用したバックアップ電源。使用済み車載リチウムイオン電池の再利用もできる (クリックして拡大)  この他にも、リーフ3〜4台分のリチウムイオン電池を使用し、最大96kWhの給電が可能なバックアップ電源も製品化している。2トントラックに搭載して移動させることもできる。このバックアップ電源は、今後発生するリーフの使用済みリチウムイオン電池の再利用先としても活用していく。  
加東氏は「新車で乗用の電気自動車の普及をただ待つだけではない。バス、トラックやゴミ収集車など商用車、二輪、自転車までを対象に、2020年までにかなりの台数の乗り物を電動化したいと考えている」と今後の事業展開を述べた。
monoist.atmarkit.co.jp

[PR]

by ganbaremmc | 2016-03-07 18:03 | 日産 | Comments(0)