マツダ 円高でも利益出る

マツダは広島市の本社工場で北米向けの新型スポーツ用多目的車(SUV)「CX-9」の生産を開始し、14日、生産ラインを報道陣に公開した。今後、円高が加速すれば、日本からの輸出には“逆風”となる。マツダは開発部門と生産部門が一体となった構造改革を進めることで、円高でも利益が出る体質づくりに取り組んでいる。
広島湾に面した本社工場のエンジン組み立てライン。排気量2.5リットルのガソリンエンジンや1.5リットルディーゼルエンジンなど、88種類のエンジンが同じラインで生産されている。一般的に排気量や燃料が異なるエンジンは、それぞれ専用のラインで作る方が効率的とされる。だが、マツダは加工などを行う際の基準を複数のエンジンで統一し、工作機械を改良するなどして、同一ラインでの生産を実現した。こうした取り組みは、2006年から進めてきた構造改革「モノ造り革新」の一環だ。複数の車種を一括して開発する一方、開発部門と生産部門が「徹底的な擦り合わせを行うことで理想の生産工程」(幹部)を目指してきた。世界販売が約150万台程度で企業規模の小さなマツダは、多様な車種を限られた設備で、いかにコストを抑えながら作るかが重要だからだ。 生産部門は開発部門が作った図面通りにいかに早く、不良品がないよう作るかが重要とされてきたが、この考えを転換。エンジンの加工の精度で燃費にどのような違いが出るかなど、生産現場からも開発に積極的に提案し、人事交流も加速した。



背景には、過去の苦い経験もある。
他社に比べて輸出比率が高かったマツダは、一時1ドル=70円台まで進んだ円高で、12年3月期に1000億円を超す赤字になった。そこでメキシコやタイなどでの海外生産を増やす一方、国内工場で構造改革を進めることで為替変動への耐性を強化してきた。菖蒲田(しょうぶだ)清孝専務は「コストを従来比3割減にする目標に近いところまできた。(1ドル)80円を切るときも収益をあげられるような構造改革ができた」と胸を張る。本社工場で生産したCX-9は旗艦SUVとして主要市場の北米に輸出し、販売拡大の一翼を担う。

もっとも新興国の通貨安への対応など課題もある。このため、国内工場を“マザー工場”として、海外拠点の生産効率化や品質改善を進める一方、これまでの開発と生産に調達も含めた改革に取り組むことで、収益性を高めていく方針だ。(田村龍彦)
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by ganbaremmc | 2016-04-15 12:47 | マツダ | Comments(0)