三菱自の軽自動車販売、急回復の怪

「7月4日に販売を再開して毎週末、ディーラーに状況を確認しているが(三菱自動車の)従業員やディーラーを守ろうという意識で購入してくれている。販売店も努力し、支援の形で買ってくれており、受注は想定を上回っている」(三菱自・益子修会長兼社長)―燃費試験に関する不正が発覚してから軽自動車「eKワゴン」「eKスペース」の生産・販売を停止していた三菱自は、正式な燃費値を確定、国土交通省に届け出るとともに、不正対象となった軽自動車ユーザーに対する損害賠償も決定。これを受けて7月に軽自動車の販売を再開した。

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 7月の三菱自の軽乗用車販売は、販売を再開したことから前年同月比16.7%減の2717台にまで急回復している。三菱自からOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けていたため、同じく軽乗用車の販売を停止していたが、7月に再開した日産自動車の軽乗用車販売は同38.5%減の7849台と、三菱自よりマイナス幅が大きく依然として低迷している。 三菱自の燃費不正は、過去の2度にわたるリコール事件に続く不祥事で、ブランドイメージが悪化し、軽自動車の販売を再開しても国内販売は苦戦するとの見方が強かったものの「想定以上の受注」(益子会長兼社長)で、大方の予想を裏切る結果となっている。 この三菱自の軽自動車販売を支えているのが“地元”だ。7月の軽乗用車の県別販売によると軽自動車の生産拠点・水島製作所のある岡山県の三菱自の販売は前年同月比25.9%増の199台と大幅に伸びた。三菱自の軽乗用車販売に占める岡山県のシェアは2015年度(2015年4月~2016年3月)が5.3%だったが、7月単月では7.3%にまで上昇した。 三菱自の工場や開発拠点のある愛知も同5.9%の186台と前年を上回っており、軽自動車販売再開後、三菱自の国内販売を“地元”が支えている構図が鮮明となっている。
三菱自によると7月の受注は前年同月の2倍近い状況で好調に推移しているが、これも「(岡山県)水島地区の協力がかなりの部分を占めている」(三菱自・池谷光司副社長)のが現状だ。 三菱自が水島製作所での軽自動車の生産停止していたことは地元経済に大きな影を落とす結果となった。売上高のほとんどを三菱自関連向けが占めていたサプライヤー1社が倒産、水島製作所とサプライヤーが従業員の一時帰休を実施したこともあって、岡山県の地元経済の急激な悪化が懸念されていた。
7月に軽自動車の販売が再開されると、地元経済の活性化を図るため、金融機関や、サプライヤーなどの関連企業などが、応援する形で三菱自の軽自動車を積極的に購入している模様で受注は好調に伸びている。サプライヤーに対して、軽自動車生産停止に伴って「部品発注を停止した分を金銭補償することも、三菱自の軽自動車を購入して応援しよう」との機運に結びついている模様だ。 ただ、「こうしたバイ・三菱運動のような支援活動は一時的なもので長続きしない」との見方も強い。三菱自としても「この先、販売は厳しい状況が続くと覚悟している」(池谷副社長)と楽観視していない。 地元からの支援が息切れした後、燃費不正の影響が明確になる。その時こそ、三菱自の国内販売は正念場を迎えることになりそうだ。
日刊自動車新聞

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by ganbaremmc | 2016-08-22 06:33 | 三菱自動車 | Comments(1)

Commented by i乗り at 2016-08-23 18:34 x
微妙。