マツダに3つの重荷 米国・国内・通商リスク

マツダが3つの重荷を背負い込み、業績と株価が急減速している。
2017年3月期の純利益が前期比33%減の900億円となり、
従来予想を100億円下回ると2日に発表した。

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米国と日本での販売苦戦、トランプ米大統領による通商リスクに直面し、一時は「トランプ・ラリー」に沸いた株価は昨年末比で15%も下げている。世界販売の約2割を占める米国での苦境は鮮明だ。16年4~12月期の販売台数は前年同期比3%減。大型車への需要シフトで「マツダ6(日本名アテンザ)」など中・小型車が落ち込んだ。 12年に本格導入した環境技術群「スカイアクティブ」採用の新型車が一巡した。第2世代の技術群の登場は19年3月期。それまで新型車不足で走らざるを得ない。 日本では「デミオ」や小型多目的スポーツ車(SUV)「CX―3」が苦戦した。実用的な小型車を求める顧客ニーズと高級志向を強めた商品戦略が食い違った。 同社は販売力とブランド力を高める改革に取り組んでいるさなか。そこを襲ったのが「トランプ・リスク」だ。 米生産は撤退済みで、米国での販売分は日本とメキシコからの輸出に頼る。北米自由貿易協定の見直しは業績に大きな影響を与える。丸本明副社長は「外部環境に左右されない体質を目指して改革を進めるしかない」と強調する。 手は打ち始めた。昨年12月に防府工場(山口県防府市)で需要が高まるSUVで7万台の増産体制を整えた。最量販のSUVの新型車「CX―5」も2日に日本で発売した。米国で抑制していた販売奨励金も積み増す。 株価の2日終値は1%安の1625円50銭。自動車大手で昨年末比の下落率が突出して高いのは、実現性の不透明なトランプ発言に振り回された面がある。ゴールドマン・サックス証券の湯沢康太氏は「ブランドにこだわった改革を貫くことが中期的にプラスになる」と戦略の方向性を支持する。課題を着実に片付けていけば、株価の底入れ機運は自然と高まってくるだろう。(星正道)
日本経済新聞
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by ganbaremmc | 2017-02-03 09:12 | マツダ | Comments(0)