トランプ氏の「米国第一」、身構えるマツダ・富士重

雇用や関税を巡り、トランプ米大統領が
日本車メーカーにも「米国第一」を迫っている。
トヨタ自動車の豊田章男社長が安倍晋三首相と会談するなど対応を迫られる中、
特に身構えているのがマツダと富士重工業だ。
米国での現地生産比率はマツダはゼロ。富士重も北米で約6割とトヨタなど大手に比べると低い。米国が政策変更すれば影響は大きく、先行きに神経をとがらせている。 

7e

マツダの小飼雅道社長は5日、北海道剣淵町の試験場で開いた地元交流会で報道陣の取材に応じた。トランプ大統領の発言や北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉について質問が相次いだが「どういった方向に行くかわからない。大事なのは我々自身の商品力や販売力を高めることだ」と厳しい表情で語った。 日本市場の批判の急先鋒(せんぽう)である米フォード・モーターのマーク・フィールズ最高経営責任者(CEO)はかつて資本提携していたマツダの社長を務めたが、小飼社長は「特にコメントは無い」と述べるにとどめた。 マツダは2017年3月期で155万台の世界販売を見込むが、うち15%にあたる約23万台は米国が占める。米国では現地生産しておらず、約8割は日本から、残りはメキシコからの輸出で、為替の影響は大きい。 トランプ氏はメキシコ製の自動車に「35%の関税をかける」と言及している。実現すれば、NAFTAによる無関税の恩恵は重荷に一変する。米国での工場新設はマツダの規模では難しい。トランプ氏の政策次第では難しい判断を迫られる。 
米国で自動車を販売するのはトヨタ、日産自動車、ホンダの大手3社に加え、マツダ、富士重、三菱自動車の6社。米国に100億ドル(約1兆1300億円)を投資すると表明していたトヨタは1月24日(現地時間)、インディアナ州の工場に約6億ドル(約680億円)を投ずると改めて発表するなど、対応を急ぐ。 

富士重は唯一の海外工場を米インディアナ州に持つ。
16年末に年間生産能力を約40万台に倍増したばかりで、約1500人を新たに採用し、合計約5500人が働く。18年度には年産約44万台まで能力を増強する。 富士重の米国販売台数は16年に約61万5000台とこの5年で約2倍に伸び、世界販売の約6割を占める。17年3月期は円高が直撃し、日本からの輸出の採算が悪化したが、足元の円安を受け、従来予想より減益幅は縮小する見通しだ。17年の米国販売は67万台にまで増やす計画だが、現地生産比率は約6割を見込み、トヨタなど大手に比べると低い。関税や為替の変動の影響は大きい。 日系部品メーカーの不安も大きい。日本自動車部品工業会(部工会)によると、会員企業がメキシコに展開する現地生産法人の合計は16年3月時点で109社と5年でほぼ倍増した。 日産向けにサスペンション部品などを手掛けるヨロズは、メキシコの2工場で拡張工事を進めており年内に新設備が順次稼働する。志藤昭彦会長は「米国の保護主義が進むようであれば対応を考える」と話す。マツダなどにキーセットを納めるユーシンは12年にメキシコに拠点を立ち上げた。米国から生産を移してきたが「米国への生産振り分けも検討する」(同社)方針だ。
日本経済新聞
[PR]

by ganbaremmc | 2017-02-07 19:48 | ニュース・その他 | Comments(0)